結婚してすぐに感じた違和感、それは全てにおいて「一緒に」ができないことでした。買ってきた食べ物を当たり前のように一人で食べたり、一緒に観ていたテレビのチャンネルを勝手に変え続けたり、並んで歩くことすらしない、そんな状況が日常でした。夫は相談することも話し合うこともなく何でも一人で決めてしまい、私の意見を聞こうとはしませんでした。そしてその結果それがうまくいかなかった時だけ、当然のように私に押し付けてきました。
結婚当初、私は時々夫の行動に戸惑いました。結婚とは他人同士の共同生活、プライベートは考慮の上でも一人暮らしではありません。二人で協力や共有するものだと思っていた私にとって、理解できない夫の行動がたくさんありました。些細なことでは、私がテレビを観ている時に夫は突然チャンネルを変えてしまいます。私が興味を持っている番組でも観ている真っ最中でも、お構いなしに自分の観たい番組に変えてしまうのです。このような行動は、まるで私の存在を無視しているかのように感じられました。
ある日、私は夫に「どうしてそういうことをするの?」と尋ねました。すると夫はそんなことを言われたこと自体が理解できなかったようで、驚いた表情を見せ一瞬で機嫌が悪くなりました。そして、「テレビが観たいなら寝室のテレビを観ろ」と言われました。夫にとって私は一緒に楽しむ存在ではないようです。夫は私と一緒に何かをすることに興味がないのだと思いました。夫は家の中でも一人の世界を楽しんでいます。私は家政婦でありATMに過ぎないのです。
夫の行動を見ていると、彼は私の気持ちを理解しようとしないことに気が付きました。例えば、私が何か提案をしても彼は自分の意見を押し通そうとします。一切考えることもなく間髪入れずに私を否定します。私の気持ちや意見は完全に無視します。夫には協調性がなく、人と一緒に何かをすることができないのです。相手が親でも兄弟でも妻でもです。むしろ他人には優しい夫です。私が他人の時(結婚前)、夫は世界一優しい人だと思ったことがその証拠です。私たちの結婚生活は常に彼のペースで進み、私は夫に振り回されて生きていました。
夫が妻と「一緒に」協力することを拒む理由は、彼が常に自分を中心に考えているからです。夫は自分の都合や気分で物事を決め、それを人に押し付けることが当たり前になっています。私が協力を求めても夫はそれを理解しようとはせず、自分のやりたいことを優先させやりたくないことは拒否します。また、私の意見を受け入れることは夫にとって耐え難いものなのです。夫は常に私の上にいたい、そのため、私たちの間には常に距離がありました。
夫は妻と一緒に何かをすることに価値を感じていません。私が一緒に何かをしようと提案すると、夫は絶対にそれを拒否し機嫌を悪くします。夫の中では一緒に何かをすることも協力し合うことも面倒なことであり、それは自分の時間を無駄にすることだと考えています。夫にとっては一人で自由に行動することが何よりも大切なのです。ただ、それは夫のその時の気持ちと状況で全く変わっていました。夫が私を必要とした時、助けて欲しい時、協力して欲しい時、夫都合でそれは180度変わりました。私は夫の気分と嘘と洗脳によって全てを失ってしまうことに、その時はまだ気が付いていなかったのです。
振り返ってみると、私は結婚前、夫のこのような兆候を見逃していたのかもしれません。その結果、結婚後に初めてその問題に気付いたのでしょう。夫にとって私は夫が必要な時だけの存在であり、それ以外はただの邪魔者だったのです。
夫が私に求めていたのは一緒に過ごすパートナーではなく、自分が必要な時だけの存在でした。彼は何でも言うことを聞いてくれる存在を求めていたのです。夫にとって私は妻や家族ではなく、自分の都合に合わせて動いてくれる便利な存在で、自分が必要な時だけ側にいてくれれば良い人間であれば誰でも良かったのです。
私の気持ちとは大きくかけ離れていた夫のその思考は、私が協力や共感を期待する度に夫を怒らせる要因の一つになっていました。
結婚生活において「一緒に」ができないこと、協力できないこと、共感し合えないことは大きな問題です。夫が自分勝手で協調性がない場合、妻は常に孤独を感じ、結婚生活において大きなストレスを感じることになります。私たちの結婚生活においても、夫の行動が原因で多くの困難がありました。彼の行動は私にとって大きな負担でもありました。夫が人の気持ちを理解しようとせず自分勝手な行動を続ける限り、私たちの間には「一緒に」のワードは存在しないのです。
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